kintone コネクタ(Microsoft Power Automate)の新しいトリガーを使ってみよう!

著者名:サイボウズ 國弘 遥

目次

はじめに

2018 年 11 月、 Microsoft Power Automate (External link) (以下、MS Power Automate)の kintone コネクタに、4 つのトリガーが新たに追加されました。
そこで、新しいトリガーの概要と、新トリガーを使った Tips を紹介します。

MS Power Automate、kintoneコネクタとは?

こちらの記事を確認してください。

新しいトリガーの概要

以下の 4 つのトリガーが追加されます。

  • レコード更新トリガー
  • レコード削除トリガー
  • レコードコメント追加トリガー
  • ステータス更新トリガー

レコード更新トリガー

アプリのレコードを更新したときに動作するトリガーです。

後続のアクションで利用できる値
  • Webhook 通知 ID
  • 更新されたレコードの URL
  • 更新されたレコードのフィールド値 *1

レコード削除トリガー

アプリのレコードを削除したときに動作するトリガーです。

後続のアクションで利用できる値
  • Webhook 通知 ID
  • 削除されたレコード ID
  • 削除された日時
  • 削除したユーザーコード
  • 削除したユーザー名

レコードコメント追加トリガー

アプリのレコードにコメントを投稿したとき動作するトリガーです。

後続のアクションで利用できる値
  • Webhook 通知 ID
  • コメントが投稿されたレコードの URL
  • コメントが投稿されたレコード ID
  • コメントが投稿された日時
  • コメントを投稿したユーザー名
  • コメントを投稿したユーザーコード
  • コメント ID
  • コメント本文
  • 宛先情報
    • 宛先のユーザー/組織/グループコード
    • 宛先の種類(取りうる値は USER/ORGANIZATION/GROUP)

ステータス更新トリガー

レコードのステータスを更新したときに動作するトリガーです。

後続のアクションで利用できる値
  • Webhook 通知 ID
  • ステータスが更新されたレコードの URL
  • ステータスが更新されたレコードのフィールド値 *1

*1 取得できるフィールドについては、 kintoneコネクタを使う前に知っておきたいこと10選 を確認してください。 ^

連携Tips

それではここから、ステータス更新トリガーを使って、「レコードのステータスが更新されたら、Gmail で通知する」Tips を紹介していきます。

kintone の標準機能で、メール通知の有無をアプリごとに設定はできません。
「特定のアプリのステータス変更時だけ、メールで通知を受け取りたい」といった場合に、この Tips が役立ちそうです。

準備

  • kintone
    • kintone アプリ(物品購入申請)
    • MS Power Automate を使った外部サービスとの連携の許可 *2
  • MS Power Automate (External link)
  • Gmail

*2 設定方法の詳細は、 kintoneヘルプ(Microsoft Power Automateとkintoneを連携する) (External link) を確認してください。 ^

kintoneの設定

アプリを作成し、プロセス管理を設定する

今回は「物品購入申請」アプリを作成します。

アプリを開いた状態で URL を確認し、アプリ ID を控えます。

MS Power Automateの設定

事前にサインアップをしたうえでフローを作成してください。

フローの作成

メニュー > マイフロー > 一から作成 をクリックします。

トリガーの選択

検索窓に「kintone」と入力し、トリガー「When a process management status is updated」を選択します。

開発環境のため、実際の表示と異なる場合があります。

kintoneへの接続を作成

お使いの kintone のドメイン名を入力し、ログインします。

kintone のログイン画面後、こちらの画面で「許可」をクリックします。

アプリ ID を入力し、「新しいステップ」をクリックします。

アクション(Gmail)の設定

検索窓に「gmail」と入力し、「メールを送信します」アクションを選択します。

選択後、お使いの Gmail アカウントにログインします。

送信するメールの内容の設定

ステータス更新トリガーは、後続のアクションで、ステータスが更新されたレコードの URL やフィールド値が利用できます。

これを活用して、送信するメールの本文に、レコードのフィールド値の挿入もできます。

設定を終えたら、「保存」をクリックします。

動作確認

連携したアプリにレコードを登録し、ステータスを更新すると、Gmail にさきほど設定した内容の通知メールが届きます。

おわりに

新たに追加された 4 つのトリガーを他サービスと組み合わせれば、ノンプログラミングで、さらに kintone を使いやすくできます。

本記事の連携 Tips で取り上げた「ステータス更新トリガー」以外の 3 つのトリガーも、ぜひ試してみてください。

information

この Tips は、2018 年 11 月版 kintone で動作を確認しています。